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    2019/01/16  マネーリテラシー

    にわかトレーダーでは稼ぐことは難しい。少ない元手から始めて、短期で大きなリターン狙いの可能性があるのはFXや株のトレーニングだな、こう考える人は一定数存在します。売買を繰り返すことで、億の資産を稼ぎ出す人もなかにはいます。ですが、こうした億り人はほんの一握りの幸運な人だと言わざるを得ません。初心者が株やFXに手を出すべきではないのです。なぜならば、金融市場に参加しているのは、個人投資家だけではありません。プロの投資家もまた、数多く加わっています。株式・為替の取引は、僅かな油断が命取りになる世界。それは、日本だけではなく、世界各国の投資銀行やヘッジファンドといった機関投資家たちが参加することで、競争が激化しているためです。日本株の売買だとしても、売買を繰り返し行っているのは、世界中の投資家達なのです。

    こうした株式・為替取引の世界に飛び込むことは、テニス初心者がいきなりウィンブルドンに出場するようなもの。本業の合間に参加しているレベルでは勝ち抜くことは非常に難しいと言えるでしょう。加えて、金融市場を取り巻く情報の変化が速く、他人を蹴落とすことが難しい世界です。自分だけの情報や知識というものはほぼありません。自分が知っていることは、市場の誰もが知っていると考えたほうがいいでしょう。特別な情報を得て、利益を増やすことは不可能と断言してもいいと言えます。マネーをテーマとした雑誌、経済新聞、インターネットといった各種情報媒体を参照しても、情報としてまとめられている段階で、それらに載っているものは市場では既にオープンになっており、価格に織り込まれているものなのです。個人投資家が、金融商品でリターンを上げることは、いくら労力を費やしたとしても叶えることはできないでしょう。そこに労力をかけるのならば、コスト削減に注力し、市場平均を掴むことに頭を使うべきなのです。

    ということで、今回は、初心者が金融商品で資産運用するためのポイントをまとめてみました。

    合理性が最も高いのはインデックスファンド

    個別銘柄の購入を検討しているのならば、将来的に、しかもあまり時間を要さずに飛躍しそうな業界の株を狙いましょう。こうした株を長期保有する、もしくは知人の企業に出資しておいて、MBO(経営陣による買収)やIPO(株式公開)を行い、そのタイミングでのリターンに賭けるのです。いずれもリスクが少ない投資になるので、「最悪の場合はプラスマイナスゼロでいい」と思える金額をきちんと決めて、その上限を守って投資をしましょう。列挙した商品以外を購入するなら、「平均点を狙う」方向で取り組むことをお勧めします。平均点狙いに適しているのが、「インデックスファンド」という金融商品です。投資信託は、大きく分けて2パターンがあります。1つは、ファンドマネージャーが独自の戦略を持って運用を行う「アクティブファンド」。もう1つは、「インデックスファンド」と呼ばれる、マーケットのある指標に連動するよう、機械的に運用するものです。

    運用方針を、ファンドマネージャーに任せるタイプのアクティブファンドを採用した場合、マネージャーの力量が全てを左右します。同じ新興国の債券を扱っているにも関わらず、A社はプラス利回り、B社はマイナス…、というケースも少なくありません。では、A社のマネージャーが有能で、翌年以降も安心かというとそうでもなく、戦術と市況が偶然噛み合った産物だという判断が妥当です。ファンド間の差が大きいのが、アクティブファンド運用ファンドなのです。腕の確かなマネージャーを見つけ出し、運用を任せられれば高い利回りが出る可能性がありますが、実力を伴わないマネージャーを採用してしまうと逆のパターンに陥ります。外部ファクターに左右される、安定しない運用方法という見方ができます。

    そういう点では、インデックスファンドは単純明快です。

    インデックスファンドは、マーケットの指標に連動するファンドです。ファンドマネージャーによる影響は受けません。マーケットの指標が上がれば上がった分だけ儲けることができ、逆に下がれば負ける。マーケット連動型のシンプルな内容です。実際のところ、アクティブファンドの投資信託のうち、インデックスファンドよりも高い利回りで運用できているファンドは全体の半分以下という結果が出ています。プロ同士がしのぎを削る世界ですから、プロに任せたからといって、必ずしも高い利回りが出せるとは言えないのです。安定運用を望むのなら、インデックスファンドで平均点を狙いましょう。付け加えるなら、アクティブファンドの手数料は、インデックスファンドよりも高く設定されています。手数料は利回りを下げるため、それが高いとリターンも確実に下がってしまいます。日本国内のインデックスファンドの割合は、投資信託中10~20%程度。しかし、プロの機関投資家は1~2割のインデックスファンドを軸に据えて運用を行っているのです。

    手数料の低いインデックスファンドを狙いましょう。

    インデックスファンドを購入するなら、どの金融商品を選択したとしても結果はほとんど変わりません。それならば、手数料が低いものを買っておくのがよりお得、ということは自明の理です。投資信託にかかる手数料は、購入時の「販売手数料」と、保存期間に比例して運用会社に支払う必要がある「信託報酬」の2タイプです。このうち、大きく変わってくるのは、販売会社に支払う販売手数料です。ネット証券で金融商品を買うと、販売手数料無料のものがほとんどです。一方、店頭で購入すると、安くても3%の販売手数料がかかってしまうのです。人件費や、店舗を構えるうえで発生する家賃といった種々の経費がかかるわけですから、手数料無料にはできないのです。3%なら…、と思ってしまいがちですが、この3%の利回りを実現するために、これから金融商品を買うのだということを忘れてはいけません。付け加えると、店頭で金融商品を買うと、折々で「先日ご購入の商品より、さらに条件がよいものが出ました」といった買い替え営業をかけられます。断り切れず買い替えをしてしまうと、都度3%の手数料を支払うことに。これではコストばかりが募ってしまいます。店頭で買うのはやめましょう。

    2つのファンドのうち、インデックスファンドを買うと決めたら、次はインデックスファンドの商品リストからどれを選ぶかの選定作業が待っています。株式なのか、債券なのか。国内か、海外か。新興国か、先進国か。無理に絞る必要はありません。インデックスファンド購入にあたり必要なのは、「グローバル分散投資」の思考です。仮に、日経平均に連動するインデックスファンドを購入したとします。指標連動先の日経平均が常に上がっているかといえば、そうではありませんよね。これは日経だけではなく、世界の株式市場において共通しています。付け加えるならば、商品においても同様です。債券、REIT、上昇することもあれば、下降することもまたあるのです。投資先を絞りきることが、逆にリスクを招くとご理解いただけたのではないでしょうか。

    長期的には「世界経済全体はまだまだ成長を続ける」、これは確かなことです。日本の国内市場は、既に成熟し、人口が減少しているということからも、5%や10%まで成長率が戻ることは考えにくいことです。海外に目を向けると、東南アジアほか先進国は、かつての高度経済成長期を思わせる状況にあり、人口も増え続けています。インデックスファンドが、特定マーケットの平均点を取るタイプの金融商品だということはお分かりですね。このインデックスファンドを組み合わせ、世界経済の「成長の平均点」を狙うのがグローバル分散投資に必要な考え方なのです。分散先は、国内株式・国内債券、先進国株式・先進国債券、新興国株式・新興国債券の6つ。平均点を獲得しつつ、リスク分散を図ることも可能です。

    インデックスファンド以外の選択肢

    国内株式・国内債券、先進国株式・先進国債券、新興国株式・新興国債券、この6種類は、長期保有を前提に考えます。短期間での上昇・下降に惑わされることなく持ち続けることで、長期的にはプラスの結果を得られることもあるのです。6種類をどういった割合で分散させるかも大きな関心ごとでしょう。一例を紹介しておきます。円貨では、日本株式を10%、日本債券を30%。外貨では、外国株式を、先進国・新興国ともに15%で合計30%。外国債券は、先進国・新興国これも半々で5%ずつ、合計10%とします。流動性資産には20%を割り振ります。金融商品のみでグローバル分散投資を行う場合の割り振りです。実際には、国内外不動産や事業投資との組み合わせで考えることになるでしょう。初めて運用を行う場合、まずはこの配分でスタートしてみてください。投資先を分散しておけば、資産全体の変動をコントロールし、資産形成を一歩一歩進めることができます。金融商品でのグローバル分散投資は、これから投資資金を作る場合にぴったりの方法です。

    忘れてはいけない重要なことは、金融商品を一度に全て買うのではなく、一定のルールをふまえて、少しずつ買い増していくということです。まず、投資信託は定額購入が定石です。毎月の購入額を決めたら、その上限までで買えるだけの投資信託を購入するのです。こうした時間をおいた金融資産の買い増しは、「ドルコスト平均法」という手法です。ドルコスト平均法のメリットを理解するために、毎月3株ずつ購入する個数決めと比較してみます。毎月3株ずつという買い方だと、好調時に高値になっていたとしても、3株購入することになります。先々月は30,000円、先月は20,000円、今月は40,000円というように。対して毎月3万円ずつという設定なら、予算が許すだけ買うことができるので、買い時点の価格によっては、同じ金額を支払っていても、3か月後の時点で保有している株が個数決めよりも多くなることもありえるのです。

    安く買い、高く売ることが投資の基本。しかし、現実にこれが可能なのはプロであってもごくわずかです。初心者であればなおさらで、高く買い、安く売る結果に終わることがほとんどです。売買のタイミングで、他者が買っているようだから…、と思った時は高値のピーク。売っているようだと感じた時は、底値のピークです。他者の動向を見ていては、高く買い、安く売るループからは逃れられないでしょう。為替についても同様です。トランプ氏が大統領に就任した時、102円まで円高が進みました。この時、90円台まで円高が進むと考えた多くの人が購入を控えました。逆のパターンで、1ドル125円にまで円の価値が下がった時には、140円台まで行くはずだ、と買う人が後を絶ちませんでした。マーケットが冷え込んだタイミングで買いの決断をすることは非常に難しいことなのです。毎月の購入額を決め、最初から予測することを放棄してしまえば、マーケットを平準化することができます。

    インデックスファンド以外で個人投資家にオススメの商品

    インデックスファンドの有用性はお伝えしたとおりです。この金融商品以外で、個人投資家に勧められるものは、7つほどで、「日本国債」、「ETF」、「REIT」、「外国債券」、「FX」、「コモディティ・ファンド」、そして「海外ETF」です。しかし、勧められるといっても、インデックスファンド以外でどうしても投資をしたいというなら、という前提付きでのことです。インデックスファンドで投資をしているのなら、あえてこれらを買わなくても問題はないのです。7つの金融商品について学び、投資をすることが無駄とは言いませんが、同じ投資なら不動産関連について調べることがずっと有用です。

    上場インデックスファンド(ETF)

    インデックスファンドの中でも上場を果たしているものをETFと呼びます。この金融商品のメリットは、①マーケットが開いていれば、1日何回でも売買可能(インデックスファンドは1日1回という規制がある)、②保有期間に発生する手数料が安い、③借金の担保として使用できる、ということです。デメリットとしては、ドルコスト平均法の積み立てができないこと。投資初心者であるほど重視すべきデメリットです。手数料の安さは魅力ですが、普通のインデックスファンドと大きく違うかといえばそうではありません。無制限の売買も、そもそも長期保有を念頭に入れていれば必要なものでもないでしょう。初心者にはやはり、少額で購入できる金融商品を、着実に買い増しできる普通のインデックスファンドがお勧めなのです。金融商品を買う時は、ネット証券です。手数料無料といったメリットを考えると、購入窓口はネット証券を選ぶべきです。国内における大手なら、マネックス証券、SBI証券、カブドットコム証券、楽天証券の4社です。インデックスファンドが充実していること、自動手続きもできること、そして手数料の面でも低コストが実現できます。

    インデックスファンドの信託報酬を知っておきましょう。国内株式であれば、0.2%前後。先進国株式で0.3~0.4%、新興国株式で0.6%前後です。店頭であれば、相談にのってくれるスタッフがいますが、ネットでは自分が決断するかしないかです。「ならば、店頭で買うほうがいい」とは思わないでください。相談できるスタッフというのは、あなたのイメージです。実際、相談にものってくれますが、店頭にいるのは「販売員」です。自社利益になる商品しか勧めることはないため、店頭だから安心といったことはないのです。

    リバランスが大事

    長期保有と少額の買い増しが前提ですが、購入後放置してはいけません。分散させていても、だんだんと偏りがでてくるものだからです。こうなってしまうと、インデックスファンドの利点が薄まってしまいます。1年1回など、期間を定めてリバランスを行う必要があります。

    リバランスとは、名前の通り、バランスを再び整えることです。インデックスファンド、もっと言えば自身のポートフォリオを理想の配分比率にすることを指します。方法はシンプルです。多くなりすぎている株式を、想定している配分比率になるまで売り、逆に少なくなっている株式を購入すればいいのです。これで分散投資のバランスを整え、リスクを最小限にする準備ができます。リバランスが必要とはいえ、手数料がかかってくるのを忘れてはいけません。また、「1年1回では不安だからもっと頻繁にしよう」と考えるかもしれません。しかし、回数を増やせば必要以上に経済変動が気になってしまうものです。年に1回で充分と割り切り、リバランスを実施する日にちを設定、忘れないように実行しましょう。リバランスは、機械的に行います。様子見は厳禁。タイミングのベストを図れないからインデックスファンドにしているのです。考えず、指標に委ねるからこそ、リスクも最小限で済み、安定した収入を得ることができるのです。

    この記事を書いた人
    投資メディア編集部
    投資メディア編集部

    日本人の投資を真剣に考えるメディア編集部スタッフ(一般社団法人日本社会投資家協会所属)です。
    私たちは、日本人に足りていないマネーリテラシーを高め、自己犠牲を伴わない社会貢献型の投資をお伝えしたく、日々活動しています。
    1つでも多く、みなさまのお役に立つ情報を提供していきますので、楽しんでいってください。

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