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  • 年金の計算方法とは?老後をシミュレーションしよう!

    2018/11/29  マネーリテラシー

    老後の年金について、皆さんはどのくらいもらえるのかご存知でしょうか?特に、会社員の方々は、だいたいのイメージはあるものの、給料によっても違うしイマイチよくわからない…といった方も多いようです。ですが、老後の生活において年金は大切ですよね。将来どのくらい受け取れるかをシミュレーションしておくことで、将来に対しての備えを始めることもできます。そこで、今回は、気になる年金の計算方法についてお話しましょう。

    【老後をシミュレーション】国民年金の計算方法は? → 簡単!

    国民年金(老齢基礎年金)は、すべての国民が加入する義務があるものです。ですが、会社員や公務員などの場合は、厚生年金のなかに、国民年金保険料が組み込まれているため、国民年金単独で毎月支払うことはありません。一方、自営業者やフリーランス、無職の方は厚生年金がないため、国民年金のみ支払い義務が発生します。

    具体的には、所得にかかわらず全員一律に毎月支払う額が決まっているもので、1年ごとに金額が変動します。ちなみに、平成29年度では、月16,490円となっていて、前年度よりも230円プラスとなっています。

    さて、いくら支払ったかは関係なく、国民年金の場合、40年間しっかり払った人のみ、年度ごとに決定する年金給付額の「満額」で受け取ることが可能です。平成29年度の場合は、月額64,941円、年間にすると779,300円の受け取りが可能です。

    とはいっても、すべての人が40年間きっちり支払うことができるわけではありませんよね。うっかり支払いを忘れていたり、学生の時の支払いを免除してもらっていた分をそのまま払っていなかったりと、さまざまなパターンがあるかと思います。そのような支払っていない期間がある場合、受給額も少なくなりますので、以下の計算式によって求めることができます。毎年、満額が同じ金額になることは絶対ありませんが、下記計算式では、平成29年度の金額で考えてみます。

     

    { 779,300 × 未納期間をのぞいた支払い(支払い見込み)月数 }÷480か月(40年間) 

     

    となります。つまり、5年間支払いをしていない期間があった場合、上の計算式にあてはめると、

    779,300 × 420か月(35年間) ÷ 480か月(40年間) = 約681,888円

    となり、満額の人と比べると97,412円減額となります。

     

    上記は、あくまで目安です。実際には、毎年満額の受給額も変動しますし、国民年金にプラスして付加年金や国民年金基金などに加入している人は、さらに受給額はプラスになります。

    【老後をシミュレーション】厚生年金の計算方法は? → かなり複雑!

    こちらの厚生年金は、国民年金(老齢基礎年金)と老齢厚生年金の合計となります。老齢厚生年金は、会社勤めをしていた期間に加入するものですので、計算方法は国民年金と比べるとかなり複雑です…(苦笑)

    計算方法がおおまかに2通りあり、そのうち計算していちばん年金額が高いものが年金受給額となるのですが、素人が計算して正確な金額を出すことはほぼ不可能でしょう…。なぜ2通りあるかというと、年金制度の変更によって計算方法が変わり、それによって不利になってしまう人が発生するため、新しい計算方法だけでなく、従来の計算方法でも計算していちばん年金額が多くなるものを採用しようという配慮がされているわけです。

    基本的には、会社に勤めていた際の収入で年金の掛け金も違いますし、受け取る際の年金も収入におうじて変わってきます。また、生年月日によって受給額の掛け率が変わります。

    大まかな計算の流れは、以下の計算式にあてはめることができます。

     

    ①平均的な給料 × ②掛け率 × 厚生年金の加入期間(月数)= 厚生基礎年金

    ( 厚生年金 = 国民年金(老齢基礎年金)+ 厚生基礎年金 )

    ①平均的な給与

    平成15年3月までと4月からで「平均的な給料」の定義が変わっています。

     

    平均標準報酬月額…平成15年3月までの給料分で、月給のみの平均給料。

    平均標準報酬額… 平成15年4月からの給料分で、月給とボーナスなどの賞与を入れた平均給料。

    ②掛け率

    昭和21年4月2日生まれの人から、以下の掛け率が適用となります。

    それ以前の方の場合は、以下日本年金機構サイトをご確認ください。
    (http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/kyotsu/sonota/20150401-01.files/hirei.pdf

    パターン1「従前額保障水準」

    平成15年3月までは、「 平均報酬月額(月給のみの平均) × (7.500÷1,000) 」

    平成15年4月からは、「 平均標準報酬額(月給+ボーナスの平均) × (5.769÷1,000) 」

     

    • 上記の合計額 × 997(従前額改定率)が必要。
    • 従前額改定率は、生年月日が昭和13年4月2日以後の場合は997となり、昭和13年4月1日以前の人は0.999です。

    パターン2「本来水準」

    平成15年3月までは、「平均報酬月額(月給のみの平均)×(7.125÷1,000)」

    平成15年4月からは、「平均標準報酬額(月給+ボーナスの平均)×(5.481÷1,000)」

     

    • 従前額保障水準や本来水準の「平均報酬月額」「平均標準報酬額」は、「再評価率」という利率をかけて出します。ですが、それぞれ再評価率が違うため、それぞれのパターンで計算する際に、同じ金額にはならないのでご注意を!ちなみに、本来水準の再評価率のほうが高くなっています。

     

    ただし、素人が正確な標準報酬月額を出すことは難しいので、大体の月給+ボーナスの平均額がわかったら、パターン1かパターン2のどちらかの計算式にあてはめてみましょう。多少受給額に差がでますが、だいたいの受給額のイメージをすることはできます。

     

    また、これにプラスして、「経過的加算」と「加給年金」があります。

    経過的加算…国民年金は、20~60歳まで義務ですが、厚生基礎年金の場合、中学卒業~70歳まで加入が可能です。そのため、20歳未満の加入分と60~70歳までの加入分がプラスされることになります。ですが、経過的加算は、480か月(40年)という上限があるため、20~60歳までびっちり会社員で勤めていた場合は、加算されないことになります。反対に、大卒の22歳から60歳で定年退職し、2年間再雇用された場合は、その2年分は加算されます。

     

    加給年金…65歳になった際、配偶者が65歳未満であったり、18歳以下の子どもがいる場合に支給されます。年齢差がある夫婦にはお得な制度ですね。

     

    シミュレーション!年金を計算してみよう

    夫【平成15年4月以降に就職したとする】

    大学卒業後、22歳で就職し、60歳で定年退職予定。
    国民年金は、20~60歳の40年間分支払うものとする。

    • 国民年金(老齢基礎年金)→ 満額の約78万円
    • 老齢厚生年金

    パターン1「従前額保障水準」

    (従前額保障水準版の)平均標準報酬額×(5.769÷1,000)×加入期間×0.997(従前額改定率)

     50万円×(5.769÷1,000)×456か月(38年間)×0.997=約1,311,386

    パターン2「本来水準」

    (本来水準版の)平均標準報酬額 × (5.481÷1,000)× 加入期間

    53万円×(5.481÷1,000)×456か月=1,324,648(※パターン1より多いためこちらの金額)

     

    ⇒ つまり、78万円(国民年金)+132万円(厚生基礎年金)=年間約210万円(月約17万5千円)

     

    妻【平成15年4月以降に就職したとする】

    大学卒業後、22歳で就職し、27歳で結婚退職。

    国民年金は、20歳から支払い、結婚後は国民年金の第3号被保険者。パートタイムで働く。

    • 国民年金(老齢基礎年金)→ 満額の約78万円
    • 老齢厚生年金

    パターン1「従前額保障水準」

    (従前額保障水準版の)平均標準報酬額×(5.769÷1,000)× 加入期間×0.997(従前額改定率)

     

     25万円 ×(5.769÷1,000)×60か月(5年間)×0.997=約86,275

    パターン2「本来水準」

    (本来水準版の)平均標準報酬額×(5.481÷1,000)× 加入期間

     

    28万円×(5.481÷1,000)×60か月=約92,080 (※パターン1より多いためこちらの金額)

     

    ⇒ つまり、78万円+9万円=年間約87万円(月約7万円)

    ですので、

    夫婦の合計は、210万円(夫)+7万円(妻)=217万円(年間)→月額約18万円

    となります。※加給年金などは含めていません。

    上記のパターンの場合、月額にすると約18万円…。なかなか公的年金だけで暮らすのは難しそうですし、共働き夫婦が増えるのも納得です。やはり、年金だけでなく、老後のための貯蓄が大切になってきますね。

    【まとめ】老後の年金をシミュレーションして、備えは早めに!

    以上の年金の計算をお話ししてきましたが、老後のシミュレーションできましたか?上記でお話しした計算方法はあくまで目安であり、計算通りの金額が受給できるわけではありませんが、だいたいの年金額のシミュレーションができたのではないでしょうか?また、年金制度が改正されたり、毎年の再評価率や物価による変動があったりと金額が変わってきますので、正確な金額をご自身で計算するのはなかなか困難です。50歳以上の方は「ねんきん定期便」「ねんきんネット」で年金の見込み額をみることができますし、50歳未満の方は、ねんきんネットでどのくらいになりそうか計算することができますので、ぜひ確認してみてください。一部の高所得者以外は、なかなか年金だけで暮らすというのは不安な方が多いと思いますので、ぜひ老後の貯蓄を早めにはじめて備えておくことが大切です。

    この記事を書いた人
    投資メディア編集部
    投資メディア編集部

    日本人の投資を真剣に考えるメディア編集部スタッフ(一般社団法人日本社会投資家協会所属)です。
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