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  • ラオスへの投資の懸念事項とは

    2018/10/29  アジアビジネス

    可能性と懸念の両面を持ち合わせるラオス人民民主共和国への投資は、どう考えればいいでしょうか。基本的な情報も含め、まとめてみました。

    ラオスの魅力と価値を押し上げる資源の存在

    自然のとても多い国、ラオス。国名を聞いたことはあるかもしれません。ただ、投資の対象として考える日本人は、今のところほとんどいないのではないでしょうか。
    中国やベトナム、タイやカンボジアなどと隣接しており、こうした国々の発展を見れば、ラオスが今後も経済成長を遂げる可能性はないとは、到底言えないでしょう。

    ただ現在のところ、GDPはやっと1兆円を超えてきている程度であり、日本のGDPが約500兆円である点を見ても、比較自体できる状況にもないことは否定できません。実際にラオス人の半分以上の人たちは、1日に数百円程度のお金で生活をしている状況です。いわゆる、貧困層がこれだけいるのです。
    人口がそもそも700万人に届かない程度ですから、これも隣接する国と比べて経済成長が遅れてしまっている一つの原因と言えるでしょう。

    ただ、ラオスには鉱山と水力資源が豊富に存在し、中国がすでに目をつけ積極的に開発に手をかけてきています。中国は少々強引なやり方をする面もありますから、この点が現地でも問題になってはいるのですが、資源が豊富であることを考えれば日本人も投資対象として検討する価値はあるのかもしれません。

    将来を見渡せば可能性の大きなラオス株

    貧困層が未だに多くGDPも非常に小さいラオスですが、証券取引所が2010年代に入ってから誕生しており、上場企業は極端に少ないものの、外国人であっても取引が可能な体制が整っています。
    上場したての頃は、それこそ外国人投資家の買い注文が多く入ったため株価も上昇を見ましたが、今は正常な取引となり、大きな変動はほとんどないようです。安定しているとも言えるでしょう。

    値動きがあまりないということはボラティリティーが小さいことになるので投資家としてはあまり魅力的には映らないかもしれません。
    ただ、上場している企業の中には水力発電会社もあり、上で紹介したように水力資源が豊富なラオスでは、今後ダム建設が進み、水力発電によって成長著しい近隣諸国に電力を供給する動きが活発化すると見られています。水力発電企業の株価が一気に跳ね上がる可能性が高いのです。
    言い換えれば、現在の株価は底値に近い形であると言えるのかもしれません。今のうちに水力発電企業の株を手に入れておけば、ほぼ間違いなく大きなリターンが得られる未来が待っていることでしょう。

    ラオスの通貨への投資は?

    ある国へ投資をする時に、必ず考えるべきは、その国の通貨の存在です。日本では円、アメリカではドルなどとなり、その通貨同士の取引によって利益を得る、そんな投資手法も可能なわけです。
    ラオスの通貨は「キップ」。日本ではキープと発音されることもありますが、いずれにしても日本人にとってはあまり耳馴染みのない通貨ではないでしょうか。
    FXをしている人であれば、多くの国の通貨を知っていることでしょう。そうした人でもほとんど聞いたことがないのは、FXのような投資では、まだこのキップの売買が難しいためです。

    もし興味があるのであれば、ラオスの銀行で口座を開設し、キップを手に入れるしかありません。
    外国人でも口座の開設が可能な現地の銀行はいくつかあります。キップを定期預金で預けると1年で10%前後の金利が受け取れますから、投資対象としては魅力的であると言えるでしょう。
    ただ、ラオスという国自体がまだ未成熟であり、今後は成長が見込まれるものの、どう転ぶかは不透明なところもあるため、安易に大きな金額の円やドルをキップに替え投資を行うのはあまりお勧めしません。

    ラオスでアメリカドルやタイバーツの定期預金を行っても6%から7%程度の金利を得ることが可能です。どちらかと言えば、こうした国々の通貨を保有しておく方が、安心且つ投資効果が得やすいのではないでしょうか。
    他の国の金融機関でドルやバーツを持った際の金利と比較し、ラオスで口座を持っておくことに優位性を感じるのであれば、この国で通貨の取引をするのも選択肢の一つとなるのかもしれません。

    ラオスの土地を所有することは可能か

    社会主義国家や共産主義国家では、外国人の土地及び建物等の購入及び所有が厳しく制限されていることがほとんどです。ラオスはこれに該当するため、日本人がラオス国内で土地の購入や取得、不動産投資を行うことは不可能でしょう。
    ただ使用権に関しては、これを借りることも可能です。この方法で不動産投資を行うことは検討の余地があるかもしれません。
    住居としての土地は30年間、事業を行う場としての土地は50年間のリースが可能です。また、経済特区が一部定められており、この中であれば75年間、使用権を得ることができます。

    ラオスには近隣諸国、特に中国やベトナムから投資の話が転がり込むことが珍しくありません。ラオスそのものに対する投資効果はまだ小さくても、周囲の国々まで巻き込めば、大きな効果が得られる投資が行える可能性もゼロではないでしょう。

    ただ、使用権を得ることができるとは言っても、それは制度上可能であるというだけで、日本人がいきなり現地の土地所有者などに話を持ち掛け、即座に使用権が得られるとは限りません。相手にとっても魅力的な話でなければ、特に首都のヴィエンチャンの土地を使用させてもらい何か商売等を始めるのは難しいのではないでしょうか。

    環境は悪くはないが隣国の存在が気になるラオスでの事業展開

    どの国でも、事業を始めるのにはお金がかかります。ラオスで企業を設立するとなれば、その国の規定に沿ってスタートを切らなければなりません。
    例えば、日本円で約1,000万円の投資金額を用意しなければならず、まずはここが超えるべき最初のハードルとなるでしょう。
    ちなみにですが、外資100%の企業も設立は可能で、合弁会社も30%超の外資であれば、会社を立ち上げることが可能となっています。

    ラオス国内で事業を行うとなれば、ラオス人を雇用しなければならなくなりますが、もともと人口があまり多くはないため、現地の人材を確保するのは少し難しいかもしれません。
    貧困層に目をつけるという考え方もなくはないでしょう。ただ、そうした層は仕事を問題なく行えるまでの教育も実施しなければならず、コストを考えれば割に合わない可能性も非常に高いです。
    また、首都のヴィエンチャンに住む人々は、仕事に対してあまり意欲的ではないとも言われています。つまり、働く意識がとても低いのです。日本人の感覚で商売をしようと思うと、最初の労働力の確保でつまずいてしまうかもしれません。

    首都に住む人たちに労働意欲があまりないのには、一つの理由があります。中国人がこのエリアの住宅の使用権を購入したり借りたりしているためです。現地の人々はこうして不労収入を得ているため、働く必要がそもそもありません。

    ヴィエンチャンの企業や一部の商売人等を巻き込んで、中国やベトナムの企業等がラオス国内で事業を展開している現状もあるのですが、基本的には中国やベトナム側が100%出資している状況らしく、つまりは、それほどの資金力がなければ、こうした国々に対抗するような事業は行えないとも言えます。

    事業や商売を行う環境としては、決して悪くはないラオス。しかしながら、すでに中国等が触手を伸ばしている現状を考えると、入る隙間を見つけるのには幾分苦労しそうです。

    この記事を書いた人
    投資メディア編集部
    投資メディア編集部

    日本人の投資を真剣に考えるメディア編集部スタッフ(一般社団法人日本社会投資家協会所属)です。
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