日本人のマネーリテラシー向上メディア
  • HOME
  • >
  • 海外投資
  • >
  • オフショア銀行を利用するメリットやデメリットを解説!利用する際の注意点とは?
  • オフショア銀行を利用するメリットやデメリットを解説!利用する際の注意点とは?

    2020/04/16  海外投資

    2010年以降、日本人居住者がオフショア銀行の口座開設をするケースが増えています。

    ただ、オフショア銀行について、実はよくわからないという人もいるかもしれません。

    本記事を読めば、

    • オフショア銀行ってどこの銀行?
    • 口座開設は日本からでもできるの?
    • オフショア銀行を利用するメリットや注意点は?

    以上のことについて理解できるようになります。

    忙しい人は、見出しを読むだけでも理解できるので、ぜひ読んでみてください。

    【見出し】

    オフショア銀行とは海外の銀行のこと

    オフショア銀行とは、広い意味では海外の銀行です。つまり、日本の金融庁の管轄外の銀行です。一方、狭い意味で言えば、パナマ問題で話題になったような租税回避地のことを表します。

    地域 主な租税回避地
    ヨーロッパ
    • マン島
    • ルクセンブルク
    • スイスなど
    中東
    • バーレーン
    • ドバイ
    • キプロスなど
    アジア・太平洋
    • 香港
    • シンガポール
    • バヌアツ
    カリブ海
    • ケイマン諸島
    • ベリーズ
    • パナマなど

    租税回避地は、租税回避地は世界の様々な地域にあり、日本やアメリカよりも税金が安く、投資に対しての課税額も低い国が多いです。

    また、主なオフショア銀行は、

    • HSBC銀行
    • バンクオブジョージア
    • スタンダード・チャータード銀行

    などが挙げられます。

    オフショア銀行で口座開設をするメリットとは?

    オフショア銀行で口座開設するメリットは5つあります。

    1. 日本よりも預金金利や利回りが高い商品に投資できる
    2. 世界中の金融商品を取引できる
    3. 日本の銀行よりも格付けが高い銀行もある
    4. 資産を分散できる
    5. 仮想通貨取引所を運営しているオフショア銀行もある

    順番に解説します。

    1.日本よりも預金金利や利回りが高い商品に投資できる

    日本の定期預金の金利は0.002%〜0.15%ですが、バンクオブジョージア銀行に定期預金を行うと9%の金利が発生します。

    定期預金金利 1,000万円預けた場合の利息(年間)
    日本の銀行 0.15% 1,5000円
    バンクオブジョージア 9% 900,000円

    また、日本で購入できるファンドなどの金融商品は利回りが低いものや手数料が高いものが
    多く、利益を得るのは大変です。海外の商品も取引できますが、現地の証券会社に取引を委託しているので、日本と海外の2つの証券会社に手数料を支払わなければなりません。

    しかし、オフショア銀行では、日本よりも利回りが高いファンドが多くあり、直接投資ができます。そのため、日本の金融商品に投資するよりも効率的に資産を増やしやすいです。

    2.世界中の金融商品を取引できる

    オフショア銀行では、世界各国の「ファンド」「生命保険」など多くの商品が取引できますが、日本でも同様に取引できる商品の数は少ないです。

    また富裕層向けの金融商品も、日本では出回らない商品が多く取引されています。
    例えば、ある日本の貯蓄型生命保険を満期に解約した場合の返戻率は103%ですが、香港には解約返戻率が300%を超える商品もあります。このように日本では取り扱っていない商品も取引できるのです。

    3.日本の銀行よりも格付けが高い銀行もある

    オフショア銀行は、日本の銀行よりも信用格付けが高い銀行がいくつか存在します。

    以下の表は、アメリカの格付け機関が発表している日本の銀行とオフショア銀行の格付けです。

    銀行名 スタンダードプアーズ ムーディーズ フィッチ
    みずほ銀行 A A1 A-
    三菱UFJ銀行 A A1 A
    三井住友銀行 A A1 A
    HSBC銀行 AA- Aa3 AA-
    スタンダードチャータード銀行 A A1 A+
    シティバンク銀行 A+ Aa3 AA-

    ※2020年4月時点

    日本の金融機関の信用格付は世界的に高い水準ですが、オフショア銀行の格付けは、いずれも日本の大手銀行よりも高い評価を得ています。このような銀行であれば、日本が万が一、破綻をした場合などの預け入れ先としても適しているのです。

    4.資産を分散できる

    資産を守るためには、1つの国の通貨だけでは、安全とはいえません。なぜなら、急激な経済状況や社会情勢の変化により、通貨の価値が暴落することがあるから。例えば、日本がデフォルトするリスクです。この場合、銀行がペイオフにより、預けたお金のうち、1,000万円以上の現金は戻ってきません。

    一方、資産を円だけでなく、ドルやオーストラリアドルなどで保有していればどうなるでしょうか?この場合、日本がデフォルトをしても、あなたの資産の一部は守られます。むしろ、保有している外貨が円の避難先になり、価値が上昇する可能性もあります。

    オフショア銀行に口座を持てば、様々な外貨を保有できるので、円だけで資産を持つよりも、リスクを抑えることが可能です。ただし、外貨預金はペイオフの対象外です。日本の銀行で外貨預金を預けても、保証されないので注意してください。

    5.仮想通貨取引所を運営しているオフショア銀行もある

    オフショア銀行の中には、仮想通貨の取引所の運営をしている銀行もあります。

    例えば、リトアニアのミスタータンゴ銀行では、仮想通貨取引所BTC-exchangeを運営しており、ビットコインやエイドス・クニーンの取引が可能です。

    エイドス・クニーンは、オフショア銀行の設立を掲げている仮想通貨なので、今後、新たなオフショア銀行が誕生するかもしれません。

    オフショア銀行で口座開設をするデメリットとは?

    オフショア銀行で、口座開設をするデメリットは以下の3つです。

    1. 預金を外貨で持つと、為替変動リスクの影響を受ける
    2. オフショア銀行の国によっては、地政学リスクなどがある
    3. 英語での手続きが必要で、オフショア銀行の口座開設は難しくなっている

    1.預金を外貨で持つと、為替変動リスクの影響を受ける

    オフショア銀行に口座開設すれば、資産をドルやユーロなどの外貨で持てますが、為替リスクの影響を受けることがあります。

    例えば、1ドル100円の時に20,000ドルをオフショア銀行に預金した場合、ドル円の価格により、資産も変動します。

    ケース 円換算した時の資産
    ケースA:1ドル100円が120円になった 240万円
    ケースB:1ドル100円が80円になった 160万円

    つまり、オフショア銀行にドルを入れていた場合に、ドルが下落すれば、預金の価値も減少します。

    このように、オフショア銀行で投資する場合は、為替の変動リスクの影響を受けるので注意が必要です。

    2.オフショア銀行がある国によっては、地政学リスクなどがある

    オフショア銀行がある国によっては、地政学リスクに注意する必要があります。地政学リスクとは、特定の地域で起こった政治や軍事・社会的不安がその国や他の国に影響を及ぼすこと。政権が変わり他国との関係が悪化したり、戦争が起きたりしたケースも地政学的リスクです。

    2019年〜2020年に、香港で中国による逃亡犯条例の改正に反対するデモ活動が起きました。香港はアジアの金融経済において、重要な拠点です。しかし、中国がデモ鎮圧のために軍事行動を起こすと、香港での金融活動に弊害が生じる可能性がありました。

    実際に一部の富裕層は、社会情勢の悪化に備えて、他の国のオフショア銀行に口座開設をしていました。

    海外の銀行だから必ずしも安全ではないことは頭に入れておきましょう。

    3.英語での手続きが必要で、オフショア銀行の口座開設は難しくなっている

    2010年代前半までは、オフショア銀行の口座開設は簡単にできました。英語が話せなくても、通訳を伴ったり、日本から書類を郵送したりして、口座開設ができる銀行が多かったです。

    しかし、2016年以降、オフショア銀行の口座開設のハードルは、厳しくなっています。現在では、英語で会話ができるだけでなく、一定の金額を用意できなければ、口座開設を断る銀行が増加しました。

    今後も、多くのオフショア銀行で口座開設が難しくなる可能性は高くなりそうです。

    オフショア銀行は日本からも口座開設できるのか?

    オフショア銀行の口座開設は、海外まで行く時間や費用が掛かるので大変です。では、オフショア銀行の口座開設は、日本からできるのでしょうか?結論をいえば、バンクオブジョージアなどは、サポート業者を通して、日本から書類のみの手続きで口座開設ができます。

    ただ、HSBC銀行など多くの銀行は、現地での口座開設にしか対応していません。

    オフショア銀行で口座開設をするために必要な書類は銀行や国によって違います。例えば、HSBC銀行では以下の書類の提出が必要です。

    • 本人確認書類(パスポート及び入国伝票)
    • 英文の住所証明(国際運転免許証など)
    • IDナンバー(個人番号カード)
    • 口座開設の申込書類
    • 口座に入金する現金
    • SMS受信が可能な携帯電話

    現金は、口座開設の手続きが終了後、日本の金融機関から海外送金する人が多いです。また、サポート会社を利用して、オフショア銀行の口座開設をする手順は以下の通り。

    1. 口座開設に必要な書類集め
    2. 英会話などのサポートを受ける
    3. 現地スタッフと現地で待ち合わせ
    4. 銀行のカウンターで、口座開設の申込意思を伝える
    5. ブースで担当者と1対1で面談
    6. 口座開設の手続きを進める

    口座開設の準備はサポート業者のスタッフとできますが、ブースでの面談は1人でやり取りしなければなりません。

    オフショア銀行の口座開設で注意するべき点

    オフショア銀行の口座開設についてよくある間違いや注意点を解説します。

    オフショアの銀行口座を開設しても、脱税ができるわけではない

    オフショア銀行は、日本の金融庁の管轄下に置かれていませんが、脱税はできないので注意してください。

    その理由は、日本が世界136カ国(2020年4月1日現在)と租税条約を結んでいるから。「香港」「ケイマン諸島」など有名なオフショア地域も対象です。租税条約を結んでいる国では、税務当局が脱税などの証拠を掴むために情報提供を求めることができます。そのため、脱税をしても、あなたの資産は税務当局にバレるのです。

    また、海外に5,000万円以上の資産がある場合、国内財産調書の提出を求められ、提出をしなければ、刑事罰に課されます。

    このように、オフショア銀行の口座開設をしても、脱税をすることはできません。

    オフショア投資はオフショア銀行への口座開設をしなくても利用できる

    オフショア投資をする場合、オフショア銀行の口座は必要ありません。なぜなら、海外の金融商品に投資する時に、日本の銀行から送金ができるから。

    ただ近年、日本の銀行では海外への100万円以上の送金ができないケースが増加しています。そのため、スムーズに資金を送金するためにオフショア銀行の口座を開設しても良いですね。

    オフショア銀行は便利だが、脱税はできない

    オフショア銀行を利用すれば、日本では扱っていない利回りの良い商品に投資できます。また日本以外の国でも外貨を保有できるため、資産の分散も可能です。

    ただ、日本は多くの国と租税条約を結んでいるため、オフショア銀行を利用して脱税をすることはできません。年々、口座開設のハードルも厳しくなっているので、なるべく早いうちに口座の開設をおすすめします。

    この記事を書いた人
    投資メディア編集部
    投資メディア編集部

    日本人の投資を真剣に考えるメディア編集部スタッフ(一般社団法人日本社会投資家協会所属)です。
    私たちは、日本人に足りていないマネーリテラシーを高め、自己犠牲を伴わない社会貢献型の投資をお伝えしたく、日々活動しています。
    1つでも多く、みなさまのお役に立つ情報を提供していきますので、楽しんでいってください。

    オススメの記事

    アンコールワットに代表されるように歴史的な価値を感じさせるカンボジア王国。魅力あふれるカンボジアへの投資についてまとめて...

    投資信託とは、直接的に株式投資するのではなく、投資家から集めたお金を「投資のプロ」が投資・運用する商品のことです。運用成...

    可能性と懸念の両面を持ち合わせるラオス人民民主共和国への投資は、どう考えればいいでしょうか。基本的な情報も含め、まとめて...

    マネーリテラシー向上を高めるメールマガジン国内海外投資戦略

    日本および成長を続けるタイ、カンボジア、マレーシア、フィリピン、そして中国での投資、ビジネス、M&Aの最新情報を現地レポートも交えてお届けします。

    メルマガ登録はこちら

    一般社団法人 日本社会投資家協会
    〒108-0074
    東京都港区高輪3-25-22 高輪カネオビル8F
    協会活動内容
    • 国内&海外投資案件の監修
    • 各種講座、講演会、セミナー、その他イベントの企画、開催及び運営
    • 各種講座、講演会、セミナー、教育機関等への講師の派遣
    • 各種サービスの提供、仲介及び斡旋
    • 著作権、その他知的財産権の管理
    • コンサルティング業
    • 会員組織の運営
    Copyright ©2019 日本人の為の国内&海外投資戦略!! All Rights Reserved.