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  • かぼちゃの馬車とは!?事件の背景と教訓について

    2020/03/30  国内不動産投資

    「かぼちゃの馬車事件」という言葉を耳にしたことはありますでしょうか?
    数年前に世間を騒がせたこの事件ですが、キチンと全容を把握している人は多くありませんかぼちゃの馬車事件の詳しい内容とは?不動産投資界にどのような影響が及ぼされたのか?この記事では、かぼちゃの馬車事件が起こった背景やオーナー達が被害を被った理由について詳しくお伝えしていきます。

    かぼちゃの馬車事件とは?

    かぼちゃの馬車事件というのは、株式会社スマートデイズが展開していたサブリース事業が破綻し、物件を所有して貸し出しているオーナーへの賃料が未払いになった事件です。被害者の中には、自己破産せざるを得ない状況になったオーナーも存在しています。

    かぼちゃの馬車とは?

    そもそも「かぼしゃの馬車」という単語はどこから来たのでしょうか?これに関しては、スマートデイズが事業展開を行っていた、女性専用のシェアハウスの名前から引用したものです。ここは、入居の際に通常は必要な費用(敷金、礼金など)が発生しないことや、家具が設置されていること、管理費に交通費や通信費が含まれていることを売りにしていました。

    サブリース契約とは?

    では次に、破綻した肝心のサブリースとい言葉について説明していきましょう。サブリース契約とは、不動産管理会社が大家(オーナー)から物件を借り、その管理会社が大家に変わって入居者と賃貸の契約を結ぶ契約のことを指します。これだけ見ると、「わざわざ管理会社に頼まなくてもオーナー自身で契約を行えばいいのではないか」と考える人もいるかもしれません。

    しかし、サブリース契約にはオーナーから見たメリットがいくつか存在します。まず一つ目は、管理会社に管理における業務を一任することができるという点です。物件の管理や運営における責任はサブリース契約を行った管理会社にあるので、トラブルを避けることが出来ます。二つ目は、業務で発生する様々な問題リスクを低減することが出来るという点です。例えば、不動産経営となると空室ができる、家賃滞納といった問題はどうしても生じてしまう場合があります。そういった問題は皆管理会社が対処してくれるので、頭を悩せる必要はありません。他にもいくつかありますが、サブリース契約ならではのメリットはこの二つが特に大きいです。

    かぼちゃの馬車事件の背景

    上のメリットを見ると非常に魅力的でオーナーにとってもメリットが多いと思われるサブリース契約ですが、何故このような事件が起こってしまったのでしょうか?実は、この事件にはいくつもの問題となる点があったのです。

    かぼちゃの馬車のビジネスモデル

    そもそも、【かぼちゃの馬車】を展開していた株式会社スマートデイズはサブリースを主な儲け処と考えていたわけではありませんでした。彼らは、建物の請負工事からのキックバックを主な収入源としていました。
    キックバックとはなにかという疑問をお持ちの方に、例を挙げて考えてみましょう。本来2億円で建築可能の建物を建てようとするとします。そこで、請負会社から土地のオーナーに「この建物を建てるには3億円必要です」と伝え、3億円で建築させます。そして請負工事会社が受けとった3億円のうち、1億円をスマートデイズに横流しするという手法です。これをキックバックと呼びます。
    キックバック自体は違法ではないのですが、通常頂く金額は工事費用の3%前後なのに対してスマートデイズは50%という法外的な紹介料をもらっていたのです。

    かぼちゃの馬車事件に大きく関わっているスルガ銀行とは?

    そして、かぼちゃの馬車事件に関わっているのはスマートデイズとオーナーだけではありません。ここにスルガ銀行の不正行為が加わり、被害拡大により一層拍車がかかりました。スマートデイズがあり得ないようなキックバックを受け取っていたため、それに伴い建築費も跳ね上がります。建築費が跳ね上がるということは、当然その費用を融資する銀行も儲かります。ここに目を付けたのがスルガ銀行でした。スルガ銀行は、これを利用する為に審査を甘くしてオーナー達にどんどん融資していったのです。

    オーナーたちを誘惑した3つのポイント

    さて、では何故オーナ達はこの策略にハマり、最終的に大きな被害を被ってしまったのでしょうか。サブリース契約の甘い言葉や、銀行がすぐに融資してくれたという理由以外にも、原因はいくつも隠されていました。

    物件のブランド

    株式会社スマートデイズが展開していたかぼちゃの馬車ですが、何故この物件にオーナーは惹かれたのでしょうか。かぼちゃの馬車には、二つの特徴がありました。
    ・新築
    ・就業支援
    以上の二点です。
    不動産投資には、新築を扱うものと中古を扱うものの二種類にわけることができます。そして、前者の新築に非常に惹かれるのが不動産投資初心者の人々です。彼らは、スマートデイズの言葉を鵜呑みにし、かぼちゃの馬車を購入していったのです。そして、かぼちゃの馬車は東京を中心に展開している物件です。そこでスマートデイズは、地方から多くの入居者を募るために就業支援を行うという宣伝を行いました。
    「この強みがあるなら信頼できるし安全だろう」と考え、購入してしまったオーナーは少なくありませんでした。
    しかし、実際はこの就業支援制度は殆ど機能しておらず、名ばかりのものとなっていました。

    テレビCMで信頼度獲得

    実は、かぼちゃの馬車はテレビCMを打っていました。人気タレントであるベッキー氏を起用し、2017年に放送されていました。そのCMの内容といたしましては、文字通り「かぼちゃの馬車」に乗ったベッキーが幻想的な世界を駆け抜けるといった内容です。
    ここで重要なのは、新築シェアハウスや不動産投資といった、事業の肝要な部分について殆ど触れられていないということです。まるで何かしらのMVかと思うほどのファンタジー感溢れるCMになっています。当時も今も、「テレビCMをしている商品やサービスは信頼できる」という考えが人々の心に根付いています。肝心の投資内容ではなく、CMのファンタジー感とCMを打っているという大義名分をきっかけに購入を決めた人も多かったのではないでしょうか。

    オーナー達の対応策

    事件が起こり多くの被害を被ったオーナー達ですが、一体どのようにその後の人生を過ごしているのでしょうか?ここで、実際にオーナー達が対処した手法を2つご紹介しましょう。
    まず一つは、銀行との交渉を図り収益を改善したケースです。スルガ銀行は4%ほどの高金利で融資を行っていました。あるオーナーはここを改善するためにスルガ銀行と交渉を行い、金利を大きく下げることに成功しました。金利を改善することに伴って、収支も上昇していきました。
    そして、もう一つの方法は、建物自体を大きく変化させたケースです。かぼちゃの馬車の入居者は、もともと上京してくる女性をニーズと考えて展開していました。しかし、そのかぼちゃの馬車を運営する会社が破綻してしまったので、とあるオーナーは別の運営会社に委託してそれらの条件を取っ払いました。最終的には、ターゲットを日雇い労働者にして派遣会社と提携することにより、空室を全て埋め、収益の改善に成功させたようです。

    事件の世間への影響

    さて、この事件で影響を受けたのはオーナーと株式会社スマートデイズだけではありません。これほどの大きな事件規模になると、当然他の業界や会社もその影響を受けます。俗にいうスルガショックです。さて、上のスルガショックの文字を見て何だろうと感じた方も多いかもしれません。スルガショックは、スルガ銀行が組織的に不正を行っていたことにより、それ以降融資が冷えこむようになってしまった現象のことを指します。
    かぼちゃの馬車事件が公になるまで、スルガ銀行以外にも頭金なしの代わりに高金利で貸す金融機関はいくつもありました。非常に短い期間で資金のやりくりを行う必要のある不動産業界はこういった機関を頼りにしてきていました。しかし、スルガショックにより、こういった金融機関が融資を渋り始めるようになったのです。これにより、資金の工面を行うことができなくなった不動産業者が続出し、業界全体の資金の流れが悪くなりつつあります。今後金融機関が住宅ローンに対しても融資を渋ることになれば、マンションなどの売れ行きにも影響してくると考えられています。

    かぼちゃの馬車から学んだ教訓

    さて、この不動産業界、投資業界に大きく影響をもたらしたかぼちゃの馬車事件ですが、ここから学べることというのはいくつもあります。まず一つ目は、美味しい話には何かしらの裏があるということです。甘い言葉やCMでつられて、デメリットや今後のことをしっかりと考えないままでいるといつかその帳尻を合わせることになってしまいます。目の前に提示された内容で判断するのではなく、自分で情報を収集し、吟味し考えた上で行動を起こしましょう。
    そして二つ目は、不動産投資は失敗してもどうにかなることもあることです。実際に物件を購入してる以上、その物件を利用して新たなビジネスを始めることは可能です。失敗しないことに越したことはありませんが、失敗してもそこでゲームオーバーというわけではないということを頭に入れておきましょう。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。実際に起きた事件だからこそ、そこから学べることというのは沢山あります。上で書いた事件の概要から、自分が今後どのように動いていけばいいのか、ここから得られる教訓はなにか、ということを考えてみて、今後の投資生活に役立てていただければ幸いです。

    この記事を書いた人
    投資メディア編集部
    投資メディア編集部

    日本人の投資を真剣に考えるメディア編集部スタッフ(一般社団法人日本社会投資家協会所属)です。
    私たちは、日本人に足りていないマネーリテラシーを高め、自己犠牲を伴わない社会貢献型の投資をお伝えしたく、日々活動しています。
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