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  • 任意売却とは。メリットやデメリット、売却方法の流れをまとめました。

    2020/03/31  国内不動産投資

    「任意売却」という言葉をご存知ですか?

    住宅ローンを返済できない場合に行う売却方法ですが、競売との違いやメリット・デメリットについて詳しく知らない方が多いのではないでしょうか。住宅ローンでお困りの方だけでなく、不動産にまつわる知識を備えたい方にもぜひ知ってほしい必修項目です。

    本記事で、任意売却を中心とした不動産の知識を学んでいきましょう。

    任意売却とは?

    「任意売却」とは、住宅ローン等が残ったままの不動産でも、金融機関の合意のもとで売却できる方法です。
    何らかの事情で借入金を完済できなくなった、あるいは住宅ローンを滞納し続けている場合、「競売」という形で不動産の強制売却が行われますが、任意売却では競売が起こる前に債務者自ら行うことができます。
    任意売却は、住宅ローンを減らすための有効な手段というイメージですね。

    競売とは?任意売却との違い

    「競売」とは、金融機関(債権者)が裁判所を通して強制的に不動産を売却し、残った住宅ローンを回収する方法です。いわば、法的手段によるものです。

    通常債権者は、債務者が住宅ローンを完済できない場合に備えて、「抵当権」という不動産を売却・利益回収する権利を持っています。ですので、任意売却が上手くいかなかった場合や最後の手段として競売が起こります。

    任意売却との違いとして、以下の4点が挙げられます。

  • ・任意売却では債務者主導で取引が可能であるのに対し、競売では裁判所などの介入により、債務者の融通が利かない方法となる。
  • ・任意売却では市場価格に近い価格で売りに出すことができるが、競売ではオークション形式で売りに出され、その価格は相場のおよそ7割と価格が下がってしまう。(競売の方が高く売れるケースもある)
  • ・任意売却では一般の物件として売りに出されるが、競売では売買の事情を近隣住民や知り合いに知られることがあるため、心理的ストレスがかかる恐れがある。
  • ・任意売却では売買契約や内覧対応などの諸手続きを行う必要があるが、競売では債権者が全ての手続きを行うため、債務者は何もする必要がなく楽である。
  • 通常売却とは?任意売却との違い

    任意売却は金融機関の債権回収のために行うのに対し、通常売却は個人の都合のために行います。

    通常売却は、以下の2パターンの状況で行われます。

  • ・不動産売却額が住宅ローン残高よりも多い場合
  • ・不動産売却額が住宅ローン残高よりも少ないが、自己資金で残りのローン残高を補填できる場合
  • つまり、通常売却では、不動産売却後にローンが残らない、もしくはローンが残っても現金で完済可能な場合にできる売却方法であり、任意売却では、不動産売却後でもローンが残っており、それを完済できない場合にその残債を減らすために行う売却方法です。

    一番の理想は、不動産売却でローン残額を完済できることだといえますね。

    任意売却のメリット

    任意売却のメリットは、以下の3点が挙げられます。

    市場価格に近い価格で取引ができる

    不動産の売却価格は、通常不動産会社により一般の基準で査定してもらえるので、市場価格に準じた価格で売ることができます。債権者自ら査定する場合もありますが、競売のようなオークションよりも価格は高くなるケースの方が多いです。

    残債の返済方法や引っ越し費用など、交渉が可能

    任意売却仲介業者などを通じ、任意売却は契約内容について話し合いが可能です。中には売却額から債務者に引っ越し費用が割り当てられたり、残債を現実的な分割返済に対応してくれたりなど、融通の利く部分が多々見受けられます。

    ローン滞納などの事情を周囲に知られにくい

    競売では、競売物件として広く情報が公開されるので、事情を周囲に隠すことは難しいです。しかし任意売却は、金融機関の合意が得られればそこからは通常の不動産売買と同じ段取りになります。周りの目を気にする場合は、任意売却の方が適しているといえます。

    任意売却のデメリット

    任意売却のデメリットは、以下の3点が挙げられます。

    金融機関の承諾を得られにくい

    当然のことながら、任意売却を行うには金融機関や債権者の合意がなければできません。その他にも、連帯保証人などの同意も必要となってくるので、自分の都合だけでは難しい方法になります。

    手続きや交渉が複雑

    競売は、債権者や裁判所が全ての手続きを行うので、債務者は何もする必要はありません。しかし、任意売却は、仲介業者への相談から不動産売買の契約手続きなど、手間がかかることが多いため、債務者自身のやる気が必要になってきます。

    期間内に任意売却が完了しなければ、競売にかけられる

    金融機関の承諾を得ることができ、任意売却の不動産販売を開始したとしても、必ず買い手が見つかるとは限りません。競売の申し立てが行われた場合、競売が完了するまでに任意売却を完了しなければ、結果的に競売になってしまうリスクもあります。

    任意売却の実例紹介

    では実際に、任意売却の影響はどのようなものなのでしょうか。

    成功例と失敗例に分けて、それぞれみていきましょう。

    任意売却による成功例

    任意売却による成功例として、以下の2パターンをご紹介します。

    現在の家に住み続けることができた

    「リースバック」を目的としている人には、任意売却は大変有効です。リースバックとは、物件売却後に物件購入者と契約を結び、そのまま家賃を払って現在の家に住み続けられる仕組みを言います。
    任意売却では、このリースバックが可能なケースもしばしばあり、住み慣れた家から離れたくない人には適しているでしょう。

    引っ越し費用を配分された

    競売では基本、引っ越し代や立ち退き料は支給されません。しかし任意売却では、十分高額で不動産が売買された場合や債権者との話し合いが上手くいった場合、債務者に引っ越し費用が割り当てられるケースが多々あります。
    もちろん売却額は、債権者への返済や業者への仲介手数料にも配分されるため、必ずしも引っ越し費用が捻出されるとは限らないので注意が必要です。

    任意売却による失敗例

    任意売却による失敗例として、以下の2パターンをご紹介します。

    仲介を依頼した業者に不備があった

    任意売却は金融機関との交渉や不動産関連の専門知識を必要とするため、どうしても仲介業者に依頼する方法を取ります。ここで任意売却についての知識や実績の少ない業者を選んでしまうと、適切な処置をしてもらえない可能性が出てきます。相談者の状況によっては、競売や別の解決策の方がより良いにもかかわらず、強引に任意売却の手続きを進められてしまう恐れがあります。
    本記事で後述されている業者を参考に、信頼や実績の高い仲介業者を利用するように注意が必要です。

    違法に仲介手数料を請求された

    任意売却仲介業者は、不動産売却額の中から仲介手数料を受け取ることができます。これは「宅地建物取引業法」によるもので、仲介者は売買の成立前に金銭を要求することができません。つまり、任意売却が完了する前に手数料やコンサルティング代を請求された場合、それは違法行為・詐欺となるため、決して応じてはなりません。
    実際に要求されたら、その業者とは手を切るか別の専門家に相談をしましょう。

    任意売却する「必要がある人」と「必要がない人」の違いとは?

    任意売却をした方がいい人としなくていい人で、違いはあるのでしょうか。任意売却をする必要のある人とない人で、要件を確認しておきましょう。

    任意売却をする必要のない人

    任意売却をする必要がない、もしくは競売の方が向いている人は、以下の通りです。

  • ・通常売却できる人
  • ・住宅ローンを滞納しているが、自己破産を予定している人
  • ・債権者が多く、諸手続きが煩わしい人
  • まずそもそも、通常の不動産売却が可能な人は任意売却する必要はありません。不動産会社を仲介するなどして、売買価格や売却時期を自由に決めることができます。住宅ローンを滞納している人の中でも、自己破産をする覚悟のある人や借入先の多い人は、任意売却を選択しない方が良いケースがあります。債権者の多い場合、売却額の配分などで揉めることがありますが、競売だと明確なルールのもとに債権者側が手続きを全て行うので、話し合いで苦労する心配はありません。

    任意売却をする必要のある人

    任意売却が向いている人は、以下の通りです。

  • ・住宅ローンを滞納していて、通常の不動産売却が不可能である
  • ・事情を周囲に知られたくない人
  • ・債権者が少なく、諸手続きに対してやる気がある人
  • 通常売却が不可能と分かり、任意売却を行うメリットの恩恵を受けやすい人は、当然のことながら任意売却を選択するべきだといえます。ローンを滞納している場合、早い段階で専門家や仲介業者に相談し、任意売却が有効かアドバイスを受けることが重要となってきます。

    任意売却する際の具体的な流れ

    では任意売却をすることになった場合、どのような流れで進んでいくのでしょうか。

    任意売却は通常、相談から解決に至るまではおよそ3ヵ月~6ヵ月かかります。物件の状態や債務状況によって期間に変動はありますが、長期的な手続きになることに変わりはありません。

    任意売却の主な流れは、以下の7つのステップに分けられます。

    ①相談・現状の把握

    任意売却は、不動産に関しての専門知識を要したり債権者との交渉を必要としたりするため、まずは任意売却に詳しい業者に相談することから始まります。その後、担当者との話し合いで住宅ローンの滞納状況や債権者名等の現状を確認します。状況を確認した上で任意売却が適切であれば、今後のスケジュールや売却の方法など、任意売却をする準備をしていきます。

    ②不動産の価格査定

    任意売却をする方向で決定すると、次に不動産の査定を行います。不動産会社によって市場価値を決定してもらったり、最近では債権者自ら査定をし、価格を決定するケースもみられます。

    ③債権者との交渉・合意

    金融機関等の債権者からの合意が得られない限り、任意売却は成立しません。相談元に交渉を委ね、任意売却の承諾を待ちましょう。

    ④不動産の販売

    債権者からの合意が得られた場合、いよいよ不動産の販売活動がスタートします。ここからは通常の不動産販売と変わらない流れになります。

    ➄買受人決定・売買契約

    納得する条件で購入者が決まったら、売買契約を結びます。買主・債権者・売却主を含めた三者の合意が得られるよう、細かな調整をしながら手続きを進めます。

    ➅引っ越し

    引っ越しは、任意売却が完了する前に行わなければなりません。引っ越しの時期や費用は事前の契約で相談できるため、債務者の都合に合わせることができます。

    ➆売買代金の清算・配分

    最後に物件を引き渡したら、任意売却完了です。債権者への返済額や引っ越し費用等の配分ルールは、任意売却では決まっていません。
    債権者や自分が納得できるよう、話し合いをしておく必要があります。

    以上が任意売却の全体の流れです。
    有利な条件で進めるためにも、相談時期は早いに越したことはありません。

    まとめ

    任意売却を中心とした不動産の売却事情について、理解することができたかと思います。悪徳業者やトラブルも多い分野になるので、最低限の知識や経験を備えておきましょう。

    この記事を書いた人
    投資メディア編集部
    投資メディア編集部

    日本人の投資を真剣に考えるメディア編集部スタッフ(一般社団法人日本社会投資家協会所属)です。
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